乾季のビーチ
2008年 09月 24日
この島は完全な熱帯気候なのですが、熱帯雨林が島の総てを被っている訳ではありません。特に北部と南部は長い間の侵食によって山が削られ、広くはありませんが、平野部を形作っています。この平野部では既に熱帯雨林ではなくなり、乾季には雨が少なくなり、乾燥したような様子を見せます。乾燥しているといっても、湿度は70%を下回ることはありません。
平野部での一年間の降雨量は2000ミリ程度ですが、島中央部の熱帯雨林では、多いところで5000ミリにも達します。この多くの雨は、人間が木を切ってしまったところの土を洗い流し、泥として海に運びます。こうして島周辺の海岸部分は泥水に覆われたり、水の汚れから日光をさえぎり、珊瑚の成長を妨げます。よって、島周辺にはかつて栄えたと思われる珊瑚のかけらは多くあるのですが、海の中に珊瑚はほとんど見られません。
今日の写真のピジョン公園の海岸も同様で、水中に珊瑚を見ることはできません。でも珊瑚のかけらはものすごく沢山あります。この島は現在観光開発ブームで、猛烈な勢いで山肌を削り、森を切り開いています。このつけはいつか来るのでしょうが、でも少なくとも国によって保護されている、島の32%といわれる熱帯雨林には手をつけないで欲しいものです。
カメラはOlympus E500、とてもクリアーな画像を提供してくれます。