スナップカメラとしてのS80
2013年 12月 20日
キャノンのコンパクトカメラは、色々なシリーズがあり、その中でGとSシリーズが性能優先で小型化をそれほど気にしていなかったように思います。ただ、SシリーズでもS90になって小型化に舵を切り、また、それまでSシリーズの特徴であったスライド式レンズバリアーが廃止され、ごく普通のコンパクトカメラのようにレンズ飛び出し形式に変わりました。
今日の写真は、スライド式レンズバリアーの最後のタイプ、Canon power-shot S80で撮影したものです。S80はそれまでの60、70と形に大きな変化は無かったのですが、ボディ塗装が大きく変わりました。それまではつや消しの、広くカメラに使用される地味なシルバーやブラックだったのですが、S80は光沢のあるエナメル塗装のような感じになりました。でもいかにもプラスチック然としたもので、多分ユーザーの好き嫌いがはっきりでる外観だったと思います。私はそれにあまり抵抗はなく、とにかくこの手動スライド式レンズバリアーに惚れ込んでいました。
このカメラの写りは、条件によって大きく変わるという印象があります。良いときは今日の作例写真の通り、発色、ディテールとも問題ないのですが、条件が悪いときは全く使い物にならないと感じることがありました。それに高感度にも弱かったように思います。その点ではS60は良くできたカメラで、今でも愛用しています。
写真の場所は中米コスタリカの首都サンホセの住宅街で、週末の散歩のコースのお気に入りの撮影スポットです。この場所は、石垣の赤と緑が混ざったカラフルな植物、奥まで続く歩道を活かすのが撮影のポイントだと思います。背景がもう少しぼけてくれたらもっとよい雰囲気になったのだろうと思います。ちなみに、2013年12月14日掲載の写真「街中の背景」も同じ場所で撮った一枚です。
カメラは Canon Power-shot S80。撮影データは、35ミリ版換算57mm、ISO不明、F/4.0、1/320sでした。大きな写真は、クリックして更に大きく見ることが出来ます。