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カメラ雑誌 その3

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カメラ雑誌 その3_b0132475_1135540.jpg カメラ雑誌について思うことがたくさんあり、その中で今日はグラビア写真の話題です。
 各カメラ雑誌とも巻頭カラーのグラビア写真は、その月の誌面のハイライトだと思うのですが、それがいまひとつ、どのカメラ雑誌でも印象的ではないのです。日本の有名プロカメラマン、時の話題の新人カメラマンの作品だと思うのですが、印象に残る写真は本当に少ないように思います。私は写真評論家でも芸術評論家でもありませんから、その点についての意見は何もありませんが、これは凄いとか、綺麗とか、そう思える写真が少ないと思います。端的に言えば写真が面白くないのです。
 たとえば、ナショナルジオグラフィックの写真は、いつも印象的で感動します。写真の題材が、われわれの普段見慣れない場面、景色だからそう思うのではなく、写真そのものの中身が凄いのだと思います。光の捉え方なのか、アングルがいいのか、シャッターのタイミングがいいのか、とにかく写真がいつも劇的で、印象的なのです。これこそ写真と思わせるものばかりです。
 思うのですが、NG誌のカメラマンが、例えば日本の風景や街角をスナップしても、我々が見慣れた日本が、やっぱり劇的、印象的に表現されるに違いありません。彼らの写真に対する気合のいれ方が、日本のカメラ雑誌のグラビアに登場する日本人カメラマンとは違うのだと思います。そうプロ意識(根性)に大きな差があるのではないかと思うのです。
 日本のカメラ雑誌のそんな印象に残らないグラビア写真が、カラーで何ページもあるものだから、雑誌が分厚くて重いのです。NG誌はあんなに薄くて軽いのに中身の濃さは雲泥の差があります。日本の家屋は狭いのですから、もう少し薄くて軽い、中身の濃い雑誌にしていただきたいと切実に思います。
 それにしても、いつもではないのですが、グラビアページにこんな写真を載せるのかと、編集者のセンスを疑うことが何度もあります。特に街角のスナップは、有名カメラマンというだけで掲載されているのではないかと思うような、何の印象にも残らない、ごく普通の写真が載ったりします。その写真の印象は、中年になって高価なカメラとレンズを買ったものの何を撮ったらいいのか分からなくて、近所の街角に出てシャッターを押したといえるようなレベルだと思います。
 また以前、街角の猫の写真が流行した頃に、街の猫たちの写真を題材にしたカレンダーが、雑誌の付録として付いてきたことがありますが、その中身の貧弱さには正直驚きました。これがカメラ雑誌の出すカレンダーなのか、何かの間違いではないかと。更にそれが有名動物写真家の作であったことから、ああ日本のプロの写真のレベルはこんなものかと再認識しました。そのカレンダー、仕方なくトイレの壁に飾りましたが。でも、あれは今でも何かの間違いだと思っています。
 さて、今日の写真は、カリブ海の島国セントルシアでも、五本の指に入る風光明媚な場所で撮った一枚です。この時は手作りのレフ版を使用していませんが、背景に極端に明るい部分がなかったこと、太陽が高かったことから光がうまい具合に平均化されました。
 カメラはSony α100に、レンズはMinolta AF35-105です。撮影データは、35ミリ版換算105m、ISO100、F/6.3、1/250sでした。大きな写真は、クリックして更に大きく見ることが出来ます。この当時のCCDセンサー、いい色を出していますね。
 
by yagyu-toubei | 2013-09-12 11:09 | スナップポートレート | Trackback | Comments(0)

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