開く前
2008年 12月 15日
この熱帯の島には、日本では見られない変わった植物が沢山あることをお伝えしてきました。先日このブログで、開くと内側が綺麗な赤に彩られた、黒いベルベットのような実がある木を紹介しました。今日はその開く前の状態の写真です。
開く前はごらんのとおり、形は少々変わっていますが、この島で良く目にするさやを持った木の実です。ところが開くと、近くに少し見えていますが、他では見られないような、非常に鮮やかな赤色が現れます。その中央には、さわり心地のよさそうな、赤とは強い色彩コントラスト見せる黒い実。このしかけは何のため?、何が目的?
開く前は目立たず、開いて目立つのは必ず意味があるはずですが、それが分かりません。黒い実はいつまでたっても殻に付いたままです。鳥たちがこの黒い実をつついている様子は見られません。だからいつまでもそこにあります。鳥以外にこの実をたやすく取れる動物は思い当たりません。通常、植物の種子は自分で動けないことから、遠くへ運ぶために風か動物を利用します。考えられるのは、この木はこの島原産でなく、他から持ち込まれたことから、この実を運ぶ動物がこの島にいないことです。これで納得ですが、もしかしたら内部の赤色は補助で、この特徴ある形に秘密があるのかもしれません。
カメラはFujifilm Finepix F420. いつも鮮やかな発色で、接写にもとても強いのです。