大空の King Vulture (キングバルチャー)
2014年 06月 12日
この中米B国にはたくさんの種類の鳥が生息していますが、当然ながら普段よく目にする鳥とそうでない種類があります。その中で世界最強の一つと言われる大型の猛禽類、ハービーイーグルは極めて希少で、深いジャングルに分け入り、よほど幸運に恵まれない限り見ることはできない種類となっています。
そこまで希少ではないと思うのですが、日帰りのお出かけも含めた普段の生活圏内では、今日の写真の鳥も出会うのが難しい種類だと思います。この国に来て野生ではこれまでに一度見かけただけで、その時はマヤ遺跡の上空を舞うといういかにも劇的な出会いでした。ただその時は非常に高空だったために豆粒ほどの大きさでしかありませんでした。
この国で2度目の出会いである、今日の写真の King Vulture (キングバルチャー、日本名トキイロコンドル)は、前回の出会いよりも低い位置を飛んでいたため、写真に撮れば種類をはっきり確認できましたが、それでも肉眼では難しい高さでした。
そのキングバルチャーを見かけた場所は、この国一番の大河の流れの上空で、川に沿って深いジャングルが続く、この国最大の都市からそれほど遠くない郊外ともいえるところでした。
この国には4種類のバルチャーが生息しており、その中でこの鳥はキングと名が付くだけあり、コンドルの仲間では最大で希少な種類なのです。
このトキイロコンドルをインターネットで検索してみると、その写真の99%が動物園で撮られたもので、自然界で写された野生の写真はごくわずかです。もちろんこの鳥は日本にいませんから検索は英語でも行いましたが、野生の写真がわずかに増えるものの、やはりほとんどが動物園で撮られたものでした。この結果が示すように、日常の生活圏で野生のトキイロコンドルを見ることは難しいのだと思います。でも、このB国では見ることができるのです。
カメラはSony α57に、レンズはSony DT55-300。大きな写真の撮影データは、35ミリ版換算450mm、ISO400、F/11.0、1/2,000sでした。また、大きな写真はクリックして更に大きく見ることが出来ます。
残念なことに、カメラと対象の間に、近くで行われていた野焼の煙が入り、それが写真を不鮮明にしています。希少な機会であったことから、それが心残りです。