野性の力 Acorn woodpecker (エイコーン ウッドペッカー)
2014年 05月 11日
この中米B国で見られるキツツキの種類は、こちらで入手できる最も評判のよい手持ちの図鑑では11種類が載っています。その中でこれまでに見かけたのは4種類で、それらの総てを写真に収めることができました。
この国で野鳥を追って行動範囲を広げれば、もっとたくさんの種類にお目にかかれると思うのですが、仕事柄そうも行きません。週末のお出かけはせいぜい片道1時間のところにしていますから、本格的な深い山のジャングルには行けません。
しかし、1時間で行ける範囲で、同じ場所を何度訪れても時には新たな発見があり、それを繰り返すことによってその土地や自然をさらに詳しく知ることができます。
今日の写真は、そこに行けば必ず見られる典型的な土地の鳥 Acorn woodpecker (エイコーン ウッドペッカー)です。彼らは道端に立つ電柱に好んで巣をつくり子育てをします。彼らは日本語でどんぐりキツツキと呼ばれ、好物のどんぐりを、自身で彫った木の穴に貯蔵する習性があります。
今日の写真は、電柱に穴を彫っている場面ですが、小さな写真が彫りはじめで、その穴はまだ直径が1cmほどです。ところが数分後の大きな写真では、穴はすでに直径5cmほどで深くなっています。彼らの木をつつく速度は毎秒20回という信じられない速度で、その音はカッカッカッではなく、カララララと聞こえますが、なるほどですね。また、くちばしを強く打ちつけるためには、自身の体を幹にしっかり固定する必要がありますから、足のつめの鋭さ、握力も相当なもののはずです。
人間は素手で、どう頑張っても木に穴を開けることはできませんが、彼らはまさに朝飯前、野生の凄さを実感する場面です。
カメラはSony α57に、レンズはSony DT55-300。大きな写真の撮影データは、35ミリ版換算450mm、ISO400、F/7.1、1/800sでした。また、大きな写真はクリックして更に大きく見ることが出来ます。