鉄壁の防御
2014年 02月 27日
この中米のB国では、日本とは違う熱帯地方に位置しますから、動植物は日本で見たこともない種類に多く出くわします。樹木は多くの種類がそれぞれの決まった時期に綺麗な花をつけ、年間通して楽しませてくれます。一年に一度しか花をつけない木や、何度も咲かせる木まで色々です。
その花などに集まる鳥たちも、日本では決して見られないような種類ばかりで、その美しい姿を見ると、ついカメラを向けたくなります。爬虫類も同様で、水上を走る奇跡のトカゲや、優に体長1mを超えるイグアナなど、はじめてみたときは本当にびっくりします。
その爬虫類ですが、先日この国最大の都市にある自宅から最も近いジャングルのある、西方向に向かう道路上で、今日の写真の亀を見つけました。亀は道路の真ん中で、頭や手足を引っ込めていましたから、最初は石ころかと思ったのですが、よく見ると亀の形です。ここは既に両側にジャングルが広がっており、そこにいるであろう野鳥を探しながらゆっくり運転していたことから、かろうじて見つけることができたのです。
亀を道路の端に置き、ゆっくり観察してみると、写真でご覧の通り、日本で見る亀のように、頭、手足、尻尾が出る穴がありません。その代わりに扉のようなふたが硬く閉まっています。指先で開けようとしましたが、隙間やひっかりが全くなく、手の施しようがありません。甲羅は厚そうで硬く頑丈です。これなら道路でトラックにひかれようが大丈夫そうで、この亀、これまで見た動物の中で、おそらく完璧な防御の持ち主ではないでしょうか。この亀を攻撃できる動物がいるなら知りたいものです。
しばらく手を触れずに見ていたら、頭や手足を用心深く出し、足早に草むらに消えていきました。
カメラはSony α57に、レンズはSony DT55-300。大きな写真の撮影データは、35ミリ版換算225mm、ISO400、F/9.0、1/1,000sでした。また、大きな写真はクリックして更に大きく見ることが出来ます。