トロゴンの食事
2013年 09月 30日
この中米B国の最大の都市から、車で15分ほど内陸に入ったところに、川のほとりに建つリゾートホテルがあります。その辺り、特に川の周辺は大木が茂るジャングル然とした自然が残っており、様々な野鳥を見ることが出来ます。ただ、川の周りは樹木が茂り、また、雨季と乾季では川幅が大幅に変わることから、川に近付く道は非常に限られています。ですから、このリゾートホテルは、貴重な川へのアプローチの役割をしているのです。
そのリゾートホテルの横に民家が一軒建っており、そこは大きな池のある広い庭があります。庭内にいろいろな木が茂っていて、以前このブログでお知らせした池のそばのトラサギや、木に登っているイグアナの写真はここで撮ったものです。
そこへ今日再度訪れたところ、Black-Headed Trogon (ブラックヘディッド トロゴン)がいました。トロゴンは以前にもここで見かけたことから、期待はしていたのですが。
そのトロゴンが、停まっていた枝から飛び立ち、ある木の枝の先をかすめるように飛び、元の枝に戻りました。その口を良く見ると、赤紫色の、リンゴ型の丸い木の実をくわえていました。その場面が今日の大きな写真です。
しばらくしてからその木の実を飲み込みましたが、その様子が下の小さな写真です。そういえばと思い出したのですが、コスタリカでよく見られる、火の鳥ことケツアールはトロゴンの仲間で、その鳥は、アボガディージョと呼ばれる木の実を丸ごと飲み込み、胃の中でそれを消化して、種のみを吐き出すといった食事の仕方をします。残念ながら、このトロゴンが種を吐き出す場面は見られませんでしたが、彼はこの近くの枝に飛び移り、そこで30分以上じっとしていました。食べた木の実の消化を待っていたのでしょうね。
カメラはSony α57に、レンズはSony DT55-300です。撮影データは、35ミリ版換算450mm、ISO400、F/5,6、1/500sでした。大きな写真は、クリックして更に大きく見ることが出来ます。
動けない木が鳥に種を運んでもらうとは、自然は本当に上手く出来ていますね。生き物たち同士の関わり合いを知れべ知るほど驚きます。きっと他にも我々が知らない秘密がたくさんあるのだと思います。