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「親と子」の続き

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「親と子」の続き_b0132475_1375044.jpg このブログの9月1日の記事の中で、「親と子」というタイトルで、フーディッドオリオールが、自身とは似ても似つかぬ雛に餌を与え、かいがいしく子育てをしている写真を載せました。しかし、その親子の姿があまりにもかけ離れていることから、これはもしかしたら托卵によって、オリオールが他人(他鳥)の子を育てているのではないかとの話題でした。
 そのことが気になって翌日の日曜日、物好きにも、もう一度あの親子を見ることが出来ないかと、同じ場所に出かけてみました。雲の厚い空模様で、時々雨がぱらつくいやな天気でした。現地に着いてみると、自宅より更に悪い天気で既に降っており、しばらく車の中で雨が上がるのを待ちました。
 10分ほどしてから、昨日親子を見かけた辺りを入念に探しましたが、声は聞こえず、姿はありません。ところが、私の立っているすぐ近くの木の枝に、一羽の鳥がやってきました。すかさずカメラを向け撮影し、背面のモニターで確認して驚きました。
 その姿は、あの昨日の黒い雛によく似ているではありませんか。まるで親鳥のようです。黒を基調とする体色、太いくちばし、親と子にふさわしい体の大きさの比率、同じ場所で見かけたこと、何から何までこの両者が親子であることに符合しています。
 この後、雨が激しくなり、撮影をあきらめ帰りました。自宅に戻って早速この鳥を調べてみると、Grayish Saltator (グレイッシュ サルタトール)という名で、手持ちの図鑑には、この鳥が托卵の習性があるようには書かれていません。また、別のインターネットサイトに以下のような説明があります。
「Saltator is a genus of songbirds of the Americas. They are traditionally placed in the cardinal family (Cardinalidae) but now seem to be closer to tanagers ( Thraupidae). 」サルタトールは米州の歌い鳥で、これまでカージナルのグループに分類されていたが、むしろタナガーに近いのではとのことで、ここでも特に托卵の習性には触れていません。
 物事を状況証拠だけで決め付けるのは非常に危険ですが、それにしてもこの一連の出来事は何を物語っているのでしょうか。これらは何の因果関係がなく、私が勝手に想像しているだけかもしれませんが、反面、そんなことを思わせる自然は面白いですね。それにしても見れば見るほど、この2羽よく似ています。この2羽が子育ての場面に登場すれば、全く違和感はないのですが。
 カメラはSony α57に、レンズはSony DT55-300です。大きな写真は、クリックして更に大きく見ることが出来ます。
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by yagyu-toubei | 2013-09-03 13:18 | | Trackback | Comments(0)

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写真展示とカメラにまつわるお話


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